ドメインパワーは概念
ドメインパワーって何?美味しいの?
ドメインパワーは存在するものの、概念として理解するのが精神衛生上よいです。
Googleは考え方や例は教えてくれますが、正解は教えてくれませんし、数式は開示してくれません。
Google Adsenseを申請し不合格をもらった人ならわかると思います。よくある非承認理由に「低品質なコンテンツ」があります。どういうものが低品質になりやすいか、例は示してくれていますが、自サイトの何処が悪いかは教えてくれません。
ドメインパワーも同じです。ルートドメイン自体に評価があって、その下に紐づく記事の検索順位にドメインの評価が影響していることは説明してくれますが、自サイトの評価は教えてくれません。もちろん、評価ロジック、評価される点・逆にマイナス評価される点、どんな計算式で評価してるかも何も教えてくれません。
ドメインパワーの存在を示す状況証拠は沢山有る
① 記事内容によらない検索順位の優劣
特定のジャンルに関するキーワードで上位表示されるブログやサイトが、同ジャンルで下位のライバルサイトの記事をマネて劣化した内容を公開したとします。
良い記事を先に書いた下位サイトの記事が検索結果の上に来ると思っている方がいます。
私がかつて教えた人にもいました。「いいキーワード調べて、いい記事を書いたんだから、時間が経てば順位が上がるはずだ」
結果は、そうなりませんでした。
1位サイトの適当に書いた記事のほうが、検索上位に居続けるなんて事はザラにあります。その方のやっていたジャンルは強力なドメインが多く、上がる余地がほぼ無かったんです。
② サブドメインやサブディレクトリ
同じように日本では2019年~2020年に流行した手法があります。企業サブドメイン・サブディレクトリを利用したSEOです。
https://xxxxxx.yyy というドメインが特定ジャンルで非常に高い順位をいて、
それと近いジャンルや、別ジャンルのサイトをhttp://zzzzz.xxxxxx.yyy として公開する方法です(これがサブドメイン)http://xxxxxx.yyy/zzzzz (これがサブディクレクトリ)
サブドメやサブディレを取得する契約は色々あります。xxxxxx.yyyにお金を払ってレンタルする形や、xxxxxx.yyyの運営会社がxxxxxxを買収し 元ドメインを使わずにサブサイトとして公開するなどが一般的です。
非常に強力なSEO手法で、かつてペナルティを受けたようなサイトでも、トップ表示されるくらいインパクトがあります。去年はこの手法を使うライバルサイトに苦い思いをした人も沢山いるし、反面でサイト売買で大きく売り抜けた人もいるでしょう。
ただし、この手法をつかって、不当に順位をあげた一部サイトはペナルティーを受けています。
素性がまっとうなサイトは、今でも上位似いますし、これからの有効な手法です。
ドメインパワーの存在を示す証拠は他にも色々あります。
例えば、外部リンクの評価の重み付けです。これについてはTiwtterで何度か発信した情報なので簡潔にすませます。被リンクは強いドメインから貰うと、高い効果を得られますが、弱いドメインからは評価されず順位に変動起きません。(弱いドメインからでも関連する記事からのリンクならば一定の評価は得られます)逆に、無作為の外部リンクは、関係の無いリンクや不正リンクとなり、マイナス評価されるリスクすらはらんでいます。
ドメインパワーというものの存在は分かってもらえたと思います。次はそれを可視化してくれるサービスの紹介です。
ドメインパワーを計測してくれるサイト
アクセスジャパンが運営する「パワーランクチェックツール」
いろいろなブログで紹介されているので日本で一番有名でしょう
ドメインの運用歴や、更新頻度、検索ワードを独自に重み付けして採点してくれます。
ahref
多くのアフィリエイターが使用するツール。お高いですが、私はahrefの分析が現時点では一番使えるデータだと考えています。
競合を含めた検索順位取得、キーワード分析、ライバルを含めた被リンク分析などなど、費用対効果は高いです。
以前、検索順位チェックで検索順位チェッカーGCRを紹介しましたが、ahrefのほうが高機能で同じことをできるます。
MOZ
ahrefと同様に高機能でこちらを利用している方も多いです。ただこれもahref以上に お高いです。
ドメインパワーはどうやって上げるのか、目標として管理できるのか?
Googleはドメインパワーを複数の評価軸を使って、総合的に判断していると考えています。代表的なものは、
1,権威性(公共機関、研究機関、公式を優先する)
2,外部リンクの信頼度(リンク元のドメインパワー、リンクの関連性、リンクの数)
3,記事ごとの評価の積み重ね
4,ジャンルでの網羅性
これ以外にも、多数の評価が複合的に補完しあう形でAIによって判定されているでしょう。
Googleが保持するデータは他を凌駕していて、それを分析するため最も多くのリソースを投入しています。既存の分析ツールが、Googleのドメイン評価を正確に言い当てるのは不可能だと考えています。
私のイメージですが、Googleは多数の指標をそれぞれに価をもっていて、その点数の積み重ねで 検索順位が出来上がっていると考えています。
質の良いリンク、ユーザーに有益な記事が積み重なっていくとドメインパワーが高まっていきます。そこには当然マイナス評価もあります。
難しくなりますが、時間軸の観点も必要です。
今、効果が無いとされるようなSEOテクニックの記事でも、かつて高評価はプラス加点されています。その評価は、ドメイン全体の評価として残ります。
無駄に長い記事(かつての長文SEOの名残)これを真似て記事を量産しても、今は順位上がりません。
SEO施策として有効だと考えている具体案
今はユーザー動向が評価されているので、まずは良質な記事・情報を提供することが重要です。
単なる長文で滞在時間を伸ばすのではなく、記事の文字数に対する滞在時間が重要など
外部リンクは今でも最も重要です。強いサイトとWin-Winの関係でリンクもらえる方法が構築できれば強いです。記事の寄稿などが有名な方法です。
人が集まらない記事は評価されないので、適度にトレンド記事を混ぜることも有効です。
網羅性を担保するためメイン記事を肉付けするように記事を追加していくことも有効です。ただし、カニバリズム(記事競合・共食い)には注意が必要です。
初心者には難しいかも知れませんが、中古ドメインも有効な手法です。ただこれは諸刃の剣になりつつあります。
上に列挙したのは、私が作業する際に優先していることです。まだまだ沢山有るはずです。
UXを向上する施策だけでもたくさんあります。画像を使った方法や、内部リンクの貼り方、広告の位置 や リンクテキストの文言すらユーザー体験に影響を与えます。
Googleの評価アルゴリズムは、頻繁に更新されているので、これも1年後には変わっていると思います。
最後にまとめ
私はドメインパワーという数値は、サイト育成の目標値には使ってません。
概念だからです。
楽しいのでパワーランクチェックツールを見ることはありますが、一定期間での評価判断する基準に採用するには根拠に乏しいと思っています。
ドメインパワーというものは存在するものの、コントロールできる数値とは考えていません。
狙っているキーワードの順位(ライバルと比較した相対的な値)として、目標値を定めて、順位を上げるためのタスクを決めて取り組んでいます。
結局、ドメインパワーは検索順位を評価する概念なので、目標値として管理するのは順位が適当ではないでしょうか?